焼酎のルーツは「生命の水」

焼酎のルーツは「生命の水」

 焼酎は蒸留酒です。シャム王国(現在のタイ)で1000年には既に製造されていたことは紹介しました。
シャム王国には何処から蒸留の技術が伝わったのでしょうか。
 元々蒸留の技術は花から香水を作るために発明され、BC3500年のメソポタミア文明の遺跡から蒸留器も
発掘されています。蒸留酒としての歴史はBC750年古代アビシニア(現在のエチオピア)に始まったと
いわれています。ここで蒸留機を使ってビールを蒸留したのが蒸留酒の始まりといわれています。
 蒸留の技術については古代ギリシャ時代にアリストテレス(BC384−322)により「海水を蒸留すれば
飲める水が作られる」という理論も提唱されました。ギリシャでは蒸留機のことを「アンビック」と呼び、
エジプト・アラブ諸国に伝搬し、蒸留機は「アランビック」と呼ばれ、蒸留酒は「アラック」と呼ばれます。
アラックはアラビア語のaraqaが語源で、蒸留で凝縮された液を意味するといわれます。蒸留酒は飲用と
いうよりは薬用として利用されたようです。
 十字軍の遠征などを背景に蒸留技術は世界各地に伝搬します。各地の原料を生かして作られた蒸留酒は
不思議なことに「生命の水」(ラテン語でアクア・ヴィタエAqua-vitae)を意味する名称が付けられました。
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