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左の写真は大社の西にある「稲佐の浜」。海は日本海、島根半島の西端に位置する。この浜で旧暦の 10月10日全国の神様を迎える「神迎祭」が行われる。出雲以外の地方では旧暦10月は「神無月」と いわれ神々が出雲に集まるといわれる。出雲ではこの月は「神在月」と呼ばれる。その最初の神事が、 この浜で行われる。 神々は海から来て、この浜に上陸するとされている。右の写真は、お迎えした神々を龍蛇神を先頭に 出雲大社まで神幸する様子を示す。この信仰は海から豊穣がもたらされるということを背景にしており、 龍蛇は海人族の信仰のシンボルである。博多湾の志賀島を拠点とする安曇族とのつながりを感じさせる。 また稲佐の浜といえば古事記の「国譲り」の交渉の場所となったところである。タケミカヅチ神が天鳥船 神とともにこの浜に上陸し、剣を浜に刺したて、胡坐をかいて大国主神に国譲りを迫った場所である。 天鳥船とは海軍を示すものでまさにペリーが軍艦を率いて浦賀で幕府に開港を迫ったのと類似している。 |