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邪馬壹国の最大の脅威国は狗奴国でした。魏志倭人伝に狗奴国に 関する記述があります。ここには二つの重要な情報が記載されて います。一つは狗奴国の位置です。「女王国の境界の南」にある と記載されています。二つ目は官の名前です。「狗古智卑狗」と 記載されています。この二つは狗奴国の位置を考え、結果として 邪馬壹国の位置を考えるのに極めて重要な情報です。 九州には3つの大河があります。そしてその大河によって出来た 3大平野があります。平野は稲作の場であり、軍事力の源になり ます。九州で最大の川は「筑後川」です。この川の流域に筑紫平野 があります。北部九州はこの流域に入り、邪馬壹国は筑紫平野を 基盤にしたと考えられます。 九州第二の大河は「大淀川」です。この川の流域に宮崎平野があり ます。宮崎には多くの古墳があり、弥生時代においても強大な勢力 があったと思われます。 しかしながら北部九州を中心とする邪馬壹国とは距離も離れており、 九州山地もあることから邪馬壹国への脅威は少なかったと考えられ ます。 九州第3の大河は「球磨川」です。この川の流域に熊本平野が開け ます。邪馬壹国に脅威を与えた狗奴国は、後の「火(肥)の国」 (現在の熊本県)にあったと考えています。 |